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「学び続ける」ことの重要性(石毛栄子)
ブランチャード・ジャパンでコーディネーターを務めている石毛栄子です。
5月に、サンディエゴで開催されました2018ATD-ICE*に初めて参加してきました。
今回は、世界規模の大きなカンファレンスに参加しての学びを共有させていただきます。
*ATD=Association for Talend Development
ICE=International Conference and Exhibition
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私がATDに参加し、最も強く心に残ったことは「学び続ける」ことの重要性についてです。
今回のカンファレンスでは「デジタル・トランスフォーメーションとヒューマニティー」という二つのキーワードに関連する多くのセッションと対話が行われていました。
この数十年の間の技術革新は加速的に進み、さらにある一定の分野にとどまることなく、あらゆる範囲で私たちの生活に変化を与えています。ATDにおいても、デジタル化による働き方やキャリア観への影響について取り扱うセッションが多く存在し、私自身も将来について考えさせられる場面がたくさんありました。
基調講演冒頭にATDチェアのTara Deakin氏が行ったスピーチでは、2030年に向けて求められるコアスキルについて以下のように述べられていました。
2030年に向けて求められるコアスキル:
- Learning Agility:新しいことを学び、身に着けようとする力、失敗から迅速に学ぶ力
- Career Dexterity and Resilience:自分のキャリアに対する長期プランをもち、様々な変化に対して柔軟に対応できる力
- Digital and Data Fluency:デジタル、データに堪能で、データを読み解き応用する力
ご自身の所属する組織、または皆さん自身は上記のコアスキルに対しどのくらい準備ができているでしょうか。急激なスピードでデジタル化が進み、自分の仕事が機械に代替される日がくるのではないかと不安や懸念を抱いている人も多い中で、ATDでは危機感を持ちながらも非常にポジティブにこの変化をとらえるメッセージが伝えられていたのが印象的でした。「大きな変化の時だからこそ、失敗を恐れずにチャレンジすることが大切です。先入観にとらわれず、学び続ける姿勢をもちましょう。」とセッションが締めくくられていました。
ATDでは、我らがKen Blanchardに会うこともできました。学び合い続ける組織づくりに関してKen は、現代に最も求められるリーダーとしてServant Leaderを取り上げ、Servant Leaderの重要な要素を次のように挙げていました。
- Be Humble 謙虚であること
- Be Hungry ハングリーであること
- Be Trusted 信頼があること
リーダーはメンバーの成功をサポートするために存在し、人に応じて態度を変えず、自らが学ぶ姿勢をもち、メンバーが学び続けることができる環境をつくることが大切だと語っていました。
リーダーが自分の失敗や弱みをさらけ出し、そこから学び、成長する姿を見せることで、メンバーも正直に弱みをさらけ出すことができ、チーム内の助け合いや学び合う関係が構築されていきます。チームの成長力と信頼関係の構築には相互関係があるということです。学び続ける力を持つことは組織の成長、そして心理的安全な職場づくりにも重要であることが再認識できました。
変化の時はネガティブな感情を伴うものですが、どんなトランジションを過ごすかは自分次第です。変わっていくのを待つのではなく、自ら変化の波に乗り、自分の目指す新しいステージにたどり着けるよう、好奇心をもって新しいことを学びに行きましょう。
ピープルフォーカス・コンサルティングでは来年もラーニングチームを結成しATDに参加する予定です。私たちと一緒に学びの旅に出かけてみませんか。ラーニングチームに興味のある方はこちらからご参加ください。
今こそセルフリーダーシップを発揮してReactiveからProactiveに行動するときです。
あっという間に2018年も下期に突入です。ここでもう一度、チーム、そして自分の目標を見直し、新たなチャレンジに向けて新しい学びの機会を見つけてみてはいかがでしょう。
ブランチャード・ジャパンでは皆さんと一緒に学べる場を定期的に公開しています。ご興味のある方はこちらからご確認ください。
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