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エンパワーメントケン・ブランチャード社からの最新情報リーダーシップ・部下育成

優秀な人材をつなぎとめる秘訣!エンパワーメントを促進する3つの話し合いとは

優秀な人材の離職を防ぎ、長く活躍してもらうことは、組織の成功に不可欠です。では、メンバーのエンゲージメントを高めるために、リーダーはどのようなコミュニケーションを取るべきでしょうか?今月号では、エンゲージメント向上やエンパワーメントにつながる3つの「話し合い」をご紹介します。これらを使いこなすことで、リーダーはメンバーがやる気に満ち、成果を出し続けるチームを作る一歩を踏み出せるでしょう。原文は こちら


今日のリーダーは、高い成果を出し続ける優秀な人材の離職を防ぎ、継続して活躍してもらうことが、組織の成功には不可欠であることを理解しています。そのようなハイパフォーマーがエンパワーされ、主体的に仕事に取り組み、会社や組織文化に対して愛着を感じれば、彼らはその会社に留まりたいと感じます。

今回の記事では、メンバーのエンゲージメントを高めるための「3つの話し合い」を紹介します。この3つを使いこなせるようになれば、あらゆる階層のリーダーが「あなたはこの組織の一員として信頼され、認められ、必要とされている」という重要なメッセージを伝えることができ、チームメンバーのエンゲージメントを高めることができます。

1.1on1

1on1ミーティングの目的は、マネージャーとチームメンバーがそれぞれ個別に話す時間を持ち、人としてお互いをよく知り合うことにあります。これは、互いに干渉されたり、ジャッジされたりせず、自由に話ができる絶好のチャンスです。定期的に1on1を設定することで、今後もこうした対話の場を継続的に持ち続けることを目指しています。

マネージャーは、少なくとも2週間に1回、各メンバーと20~30分のミーティングを設定しましょう。ブランチャード社では、1on1を行う際にひと工夫することで、メンバーのエンパワーメントにつながることが分かりました。

工夫する点としては1on1実施にはマネージャーが責任を持ちますが、アジェンダ(話す内容)はメンバーが主導して決めるようにします。メンバーの考えや気持ちなど何でも自由にマネージャーに話すことができる時間を確保できます。あくまでも、1on1は「メンバーのため」の話し合いの場なのです。

以前は、「部下とは親しくなりすぎるな、メンバーの感情に肩入れしすぎると、厳しい決断ができなくなる」という昔ながらの考え方が主流で、そうした態度を取るビジネスリーダーが多くいました。しかし、私たちの調査によれば、現在はむしろ、その逆が大切だと分かりました。メンバーがマネージャーに理解され、話を聞いてもらい、価値を認めて評価してもらえると感じることが重要なのです。メンバーがそのように感じていれば退職を考えることなどありえません。

1on1をすることで、マネージャーとメンバーは信頼に基づいた協力関係を築けるようになります。結果として、それが組織における従業員エンゲージメントやオーナーシップ(当事者意識や責任感など)の向上につながり、さらに多くの場合、本当の意味での長期的な関係構築ができるようのです。

2.離職防止

あらかじめ伝えておくと、この種類の話し合いは、メンバーが辞表を出した後に行われるミーティングのように聞こえるかもしれません。しかし、そうなってからでは多くの場合、すでに手遅れです。

離職防止のための話し合いは、まず誰かが新しいポジションに就いたときに行います。その後も必要に応じて、少なくとも2年ごとに定期的に行うとよいでしょう。そうすることで、リーダーとメンバーの双方にとってメリットがあります。

メンバーにとっては、仕事や将来のことについて自分の気持ちを話せる機会を得ることで、マネージャーが自分のことを気にかけ、話を聞いてくれて、チームに受け入れられていると感じることができます。また、リーダーにとっても、メンバーが組織に留まりたいと感じるポジティブな要因を特定できれば、それを強化するための措置を事前に講じることができます。

離職防止のための話し合いを始めるには、まずメンバーが現在の職務に満足し、留まりたいと感じている理由を理解するために、いくつかの簡単な質問をすることを伝えます。「あなたが人生で最高の仕事をするために必要な要素は何ですか?」という質問は、こうした話し合いの場で専門家がよく取り上げる例の1つです。

また、メンバーが現在の職務で感じている不満やストレス、それがどのように解消されたかを尋ねるのもよいでしょう。さらに、会社の中での長期的なキャリアプランについてもこの機会に確認しない手はありません。例えば、「5年後、あなたは会社の中でどうなっていたいですか?」という質問も有効です。

多くの従業員が離職してしまうのは、誰からも引き留めてもらえなかったからです。単純に「残ってほしい」と伝えるだけでも、その従業員のエンゲージメントを高めることができたかもしれません。リーダーが、メンバーの将来のキャリアプランに関する相談に時間を費やすことは、大きな意味を持ちます。もしかすると、その従業員にとってキャリアの中で、初めての経験になるかもしれません。

3.コーチング

もしリーダーがコーチングの要素をスキルとして持っていれば、皆が恩恵を受けることができます。定期的に「コーチング」としての話し合いの場を持っていれば、コーチとしてリーダーが、メンバーとの信頼関係を強化する機会を得るだけではなく、エンゲージメントを高めることができます。さらにメンバーはエンパワーされ、組織に留まり活躍したいという意欲を高めることができます。

幸いなことに、効果的なコーチングに必要な4つのコミュニケーションスキルは、多くの優れたリーダーに自然に備わっているものなのです。これら4つのスキルについては、コーチング・エッセンシャルズのプログラムでも詳しく紹介しています。

コミュニケーションを促す質問を投げかけましょう。 コーチングとしての話し合いを始める前に、リーダーは気が散る要素をできるだけ排除し、その場に集中できる環境を整えましょう。事前によく練った質問をしながら情報を集め、メンバーが伝えたいことを正確に理解するために役立つ意見やアイデアを引き出します。 「はい」か「いいえ」で答えられるような質問は避けましょう。すぐに話が終わってしまい、あまり生産的な会話ではないからです。これとは対照的に、自由回答形式(オープンエンド)の質問はコミュニケーションを促進します。

質問例として、「もう少し詳しく教えてもらえますか?」などが効果的です。他にも、「いつこれは起こったのですか?」や、「そのことについて、あなたはどのように感じましたか?」といった明確化する質問は、理解を深めます。また、「何を実現したいですか?」や「何を達成したいですか?」といった促す質問は、メンバーがより深く考えることができるように促します。

メンバーから影響を受けるつもりで聞きましょう。今日の従業員は、自分の考えを大切にしてくれるマネージャーを求めています。リーダーは、メンバーの考えや視点に心を開くようにしましょう。先に進めようとして、つい話を遮りたくなる誘惑に負けそうになるかもしれませんが、そんな時は、話す前にメンバーが考える時間を与えるとよいでしょう。

声のトーンなどの非言語メッセージにも注意を払います。メンバーが話した内容を自分の言葉で言い換えて再確認したり、相手が話し終わるまで待ち、最後にまとめて要約したりします。そうすることで、メンバーはリーダーに話を聞いてもらい、自分の考えを理解してもらったと感じることができます。

自分や組織に関する情報を共有しましょう。リーダーが、自分自身に関する情報や、把握している組織に関する情報をメンバーに共有することも重要です。メンバー自身やチーム、部署、ひいては組織全体のために、より良い意思決定ができるように手助けすることができます。

リーダーとして真実を伝えることは、時に気まずさを感じるかもしれません。しかし、正確な情報を把握していないリーダーは、しばしば自分なりの解釈で真実を作り上げてしまいます。たいていの場合、それは実際に起こっている現実よりもネガティブに解釈される可能性が高いことを覚えておいてください。 情報共有する前に、次のことを考えてみましょう:メンバーが成功するためにこの情報は役立つか?もしリーダーである私が何も言わなければ、この問題は解決するのだろうか?

信頼を表現することで、メンバーのエンゲージメントを高め、エンパワーしましょう。コーチングとしての話し合いの終わりに、メンバーへの感謝と、メンバーが成功できるように後方支援していきたいことを伝えます。リーダーがメンバーに対する信頼を表現すれば、信頼関係は強化され、エンゲージメントも高まり、組織に対する帰属意識を持ちやすくなります。その結果としてメンバーの自律を促し、やる気や可能性を引き出すエンパワーメントにつながるのです。

チームの誰もがリーダーに気にかけてもらえ、話を聞いてもらい、チームの中で受け入れられ、価値を認め評価してもらえると感じる職場環境をつくれば、優秀な人材が組織に長く留まり、活躍してくれることでしょう。

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著者について

ケン・ブランチャード博士は、国際的なマネジメント・トレーニング・コンサルティング会社であるブランチャード社の共同設立者兼CSO(Chief Spritual Officer, 最高精神責任者)。『新・1分間マネジャー』の共著者であり、その他にも65冊の著書があります。その総売上部数は2,100万部を超えている



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