ポスト・コロナに研修はどうなる?! ブランチャード2021人材開発トレンド調査
ケン・ブランチャード社では、毎年、アンケート調査による人材開発・教育研修に関する動向の報告書を発行しており、今年も「2021 Trends: Learning and Development in a COVID World」と題する報告書が発表されました。タイトルからわかるとおり、今年版の調査は、特に新型コロナが研修の企画や実施にどのような影響を与えたのか、そして教育研修が今後どうなっていくのかという点に注目しています。ここに調査結果の概要について、ご紹介いたします。
なお、アンケート調査は、ケン・ブランチャード社が世界中の企業の約1000名の人材開発・教育研修の責任者や担当者を対象に2020年12月に行ったものです。
新型コロナがもたらした3つの課題
「新型コロナが人材開発・教育研修にもたらした最大の課題は何か」という質問に対しては、様々な回答が寄せられましたが、集約すると、主に3つのテーマが浮上しました。
一つ目は、「オンラインやバーチャルへの移行を成功させる」ということです。その課題に関連して、回答者は以下のような懸念も表明していました。
- 学習者をいかに巻きこみ、参画させるか
- 対面で学べないことの喪失感
- バーチャル研修の企画やバーチャル・ファシリテーションに関するスキル不足
- ロジスティクスならびに技術上の課題
二つ目のテーマは、「新型コロナやリモートワークについて不安を抱える従業員への支援」ということです。様々な業務での急な変更や対処に追われて過剰労働を余儀なくされたり、急激な変化に対応する上でのストレスに見舞われたり、在宅勤務による孤独感に苛まれたりしている従業員のメンタル面を心配する声が多く聞かれました。
三つ目は、「社内における教育研修業務に対する懸念」に関することです。社内で研修業務は不要とはいわずとも不急と見なされ、教育研修予算の削減や計画変更を余儀なくされた人も少なかったようです。自分自身のポジションがなくなるのではないかという不安を抱えている回答者もいる一方、多くの人は、限られた予算の中でオンラインやバーチャルでの研修提供に対する多大な期待に応えなければならないプレッシャーを感じている模様でした。
モダリティ(研修提供方式)は大きく変わる
アンケート回答者の85%が、2020年に対面式研修をオンラインまたはバーチャルに切り替えたと答えています。この結果を受け、ケン・ブランチャード社シニア・バイスプレジデントのJay Campbell氏は「COVID-19によって、オンラインやバーチャルへのシフトは10年早まった」と述べています。
ただ、バーチャル方式に切り替えての学習効果については、残念なことに半数の人が対面式より下がったと感じているようです。
では、どうしたら、バーチャル方式の研修はもっと効果的になるのでしょうか?鍵は受講者の参画にあるようです。また、ケン・ブランチャード社のAVPでイノベーション戦略担当のBritney Cole氏は、「与えられたテクノロジー・プラットフォームの諸機能を把握し、それらを使いこなせば、多くのことができるようになる」と助言しています。
種々のモダリティ(研修提供方式)はどういう動向を見せているでしょうか。コロナ以前、主に対面式研修を活用していた組織は63%でしたが、それがコロナの影響により9%まで落ち込みました。さらに、コロナ後にどうなるかの予測については、対面式に戻ると考える回答者は3分の1に過ぎず、バーチャル方式とほぼ同じくらいのレベルになっています。近い将来、対面式研修は当たり前のものではなく、種々のモダリティの1つという位置づけになることが予想されます。
対面式研修はブレンデッド学習の一部になる
では、コロナ後の対面式研修の役割や位置づけはどう変化するのでしょうか?以前のように主たるモダリティとなることは少なくなりそうです。そして、Eラーニングやバーチャル方式などと組み合わせたブレンデッド学習の一部となると考える人が過半数でした。
2021年のホットトピックはチーム力
では、最後に、2021年にどのようなスキルの研修が必要と考えられているかご紹介しましょう。回答は多岐に渡っていますが、チーム、コーチング、コミュニケーションに関するトピックが人気です。
2021年のブランチャード・ジャパンに乞うご期待
このような人材開発・教育研修分野の動向を踏まえ、ブランチャード・ジャパンは2021年も、皆様のニーズに即したコンテンツを、一歩先を行くモダリティでご提供してまいります。既存の各種プログラムは、バーチャル、Eラーニング、ブレンデッドなど様々な方式で提供可能ですし、クライアント企業様の認定講師の方々が社内でバーチャル・ファシリテーションを行う際のご支援もしております。
新プログラムとしては、従業員間のコラボレーションを促進し、ラーニング・ジャーニーにより最大限の学習効果を実現する新プログラム「C&M方式セルフ・リーダーシップ」が始まります。また、刷新された「チーム・リーダーシップ」の日本語版の導入も開始しました。
どうぞお気軽にお問合せください。
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